歯周病進行と症状

歯周病は、ある日突然重度の症状が出るのではなく、気が付かないうちに進行する病気です。
徐々に症状が悪化するにつれて、さまざまな影響が現れます。歯周病の進行とその症状を理解し、早期に適切な予防・治療を受けることは、歯と全身の健康を守るために重要です。

歯周病の進行と主な症状

歯周病の進行イメージ

健康な歯

健康な歯は、歯ぐきがピンク色で引き締まり、歯と歯ぐきの境目に炎症や出血は見られません。
歯垢がきれいに取り除かれ、口腔内のバランスが保たれている状態です。
この状態では、正しい歯磨きと歯医者での定期健診・メインテナンスで健康を維持できます。

歯肉炎

歯肉炎は、歯垢や歯石の蓄積が原因で、歯ぐきに炎症が起きます。歯ぐきが赤く腫れ、出血しやすくなるなど、歯周病になる前の初期段階です。痛みや違和感を感じることは少ないですが、放置すると症状が進行し歯周病になる可能性があります。

歯周炎(軽度)

歯周炎の初期段階で、歯ぐきが腫れ、出血が頻繁に見られます。
この時点では歯を支える骨にわずかな損傷が見られますが、適切な治療を受けることで改善が可能です。
歯周ポケットが深くなり、自身の歯磨きでの清掃が難しくなるため、歯医者での専門的なケアが必要です。

歯周炎(中度)

歯周炎が進行すると、歯ぐきの腫れや出血がさらに悪化し、歯を支える骨が部分的に失われます。
歯周ポケットが深くなり、歯と歯茎の間に食べ物が詰まりやすくなり、口臭が気になるようになります。
この段階での治療が遅れると、歯を失うリスクが高まります。

歯周炎(重度)

重度の歯周炎では、歯ぐきの腫れや出血がひどくなり、歯を支える骨がかなりの範囲で失われてしまいます。
歯がグラグラしてきたり、噛んだときに痛みを感じたりします。
適切な治療がなければ、最終的には歯を抜かなければならなくなることがあります。
こうなる前に早期の治療が非常に重要です。