歯周形成外科とは

歯周形成外科とは、歯ぐきやその周囲組織の形態を整え、機能性と審美性の改善を目的とした外科的処置です。歯肉が後退して歯根が露出している場合や、歯ぐきの厚みや幅が不足している場合に行われ、見た目の回復だけでなく、汚れがたまりにくい環境を整えることで炎症や歯周病のリスク低下にもつながります。
また、インプラント治療や矯正治療の前段階として、長期的な治療の安定性を高めるためにも重要です。さらに、歯周形成外科は、歯と歯ぐきのバランス(ガミースマイルなど)を整える審美歯科治療としても活用され、患者様の笑顔に自信を取り戻す手助けとなります。
処置には繊細な操作が求められるため、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を活用するケースも多く見られます。肉眼では確認しづらい細かな部位まで拡大して見ることができるため、視認性の向上により丁寧な治療が可能となり、術後の経過観察にも役立ちます。

太田歯科医院の歯周形成外科

太田歯科医院では、歯ぐきが下がってきたり、痩せたりして気になる方の歯肉退縮の治療として「遊離歯肉移植術(FGG)」「結合組織移植術(CTG)」を行っております。

遊離歯肉移植術(FGG)

FGGは、「角化歯肉」と呼ばれる比較的硬くて安定した歯ぐきが不足している場合に行う外科的な治療です。
上顎の影響を受けにくい部分から角化歯肉を採取し、不足している部位に移植します。
角化歯肉が少ないと、歯みがきの際に痛みを感じやすくなり、セルフケアが不十分になりやすくなります。

結合組織移植術(CTG)

CTGは、上顎から歯肉を採取し、目的の部分に移植して歯ぐきを増やす治療法です。FGG(遊離歯肉移植術)と似た治療法ですが、CTGは歯肉に厚みを持たせやすく、より立体的に仕上げることができるのが特徴です。
そのため、CTGはFGGに比べて審美性が高く、前歯など目立ちやすい部位によく用いられる傾向があります。